2.2 部分空間法
白色LEDと近紫外LEDを光源として撮影したそれぞれの画像に対し,RGB成分ごとに部分空間法を用いたテクスチャ構造の低減処理を行う.まず,白色LEDを光源として撮影した画像{
}を図3に示すように,
画素ごとにKL個のブロックに分割する.各画素を並べて,
次元のブロック画像ベクトル
を構成する.また,
の平均ベクトル
および自己共分散行列
を以下のように定義する.
自己共分散行列
の固有値問題を解き,固有値
と固有ベクトル
を求める.
ブロック画像ベクトル
を以下の式を用いて,次元の部分空間に射影し,近似ベクトル
を得る.
ここで,値の大きな固有値に対応する固有ベクトル
は,画像{
}における平均的なテクスチャを表していると考えられる.したがって,以下の式で定義される近似誤差ベクトル
は,テクスチャ構造が低減された画像ベクトルであり,汚れ部分が強調された画像であると考えられる.
近紫外LEDを光源として撮影した画像{
}に対しても同様の処理を行う.