2.3 スパースコーディング
白色LEDと近紫外LEDを光源として撮影したそれぞれの画像に対し,RGB成分ごとにスパースコーディングを用いたテクスチャ構造の低減処理を行う.まず,白色LEDを光源として撮影した画像{
}を図4に示すように,
画素ごとにKL個のブロックに分割する.この際,,番目のブロックの各画素を
と表す.スパースコーディングでは,個のスパース(疎)な係数と画像の局所的な特徴を表す基底
を用いて各画素
を次式で近似する.
本手法では,係数と基底
を,次式に示す評価関数の極小値を最急勾配法により探索することで求める.
ここで,は,近似二乗誤差を表している第1項に対して,係数のスパース性の条件を表している第2項の重みを決定するパラメータである.係数と基底
は,以下のアルゴリズムにより反復的に求める.
-
の初期値を乱数により決定する.
- の初期値を,
により決定する.
- について勾配
を算出する.
- についての更新係数
を求める
-
-
について勾配
を算出する.
-
についての更新係数
を求める
-
- が収束していなければ,3.に戻る.
つぎに,求めた係数と基底
を用いて式(13)により
を求め,次式により近似誤差
を得る.
近紫外LEDを光源として撮影した画像{
}に対しても同様の処理を行う.